塾の小窓をのぞいたら

スタジオキャンパス代表・矢野耕平のブログ。教育論、読書日記、その他個人的な雑記など。
告知

JUGEMテーマ:中学受験

 

 久しぶりの更新の上に告知でございます……。

 

 旺文社からの依頼にて、旺文社「中学受験高校受験パスナビ」にて「矢野耕平の中学受験お悩み相談室」を連載することになりました。皆様からのお悩みやご不安に対して、できるだけ本音で回答したいと思っています(あまりにストレートなことばを投げかけて人を傷つけると判断した場合には、本音をすこーし薄めることもございますw)

 URLはこちらです。

http://chukou.passnavi.com/campus-yano

 

 続いて、わたしの特別セミナーの案内です。

 9月18日(日)に『難関校国語の攻略法』と題した特別セミナー(無料)をスタジオキャンパス三田校にて開催します。

 難関校の数多くの入試問題を題材にして、記述力や論理的思考力の育成について具体的な方策を示していきたいと考えています。

「国語は勉強してもなかなか成績が向上しない科目である」

「わが子の読解力のなさがあまりにも不安……」

 このような思いを抱いている方はぜひご参加ください。対象は小学生保護者の皆様ですが、当日はお子様のご同伴も可能です。低学年にとってはセミナーの内容を理解するのは難しいでしょうが、小学校5年生・6年生であればぜひ直接話を聞いてほしいと思っています。

 このセミナーの詳細につきましては、以下のURLをごらんください。

http://www.studio-campus.com/html/ivent/160805/index.php

 

 7月は涼しい日が多かったのですが、8月に入ってから暑さがつづいています。くれぐれもご自愛くださいませ。

 

posted by 2016.08.07 Sunday | comments(0) | - | permalink
切り貼りの世界

 遅ればせながら、ご報告を。

 

 拙著『女子御三家』(文春新書)を読んでくださったフジテレビの担当者より連絡を頂戴し、先週水曜日放映のフジテレビ『ホンマでっか!? TV』に評論家のひとりとして出演をさせてもらった。
 テーマは「女子校・男子校・共学 出身校で人生は変わるのか!?」。
 わたしの肩書きは「有名女子校・男子校評論家」(笑)。
 当初は「有名女子校評論家」で先方はお考えだったのだが、「それじゃ、とても危ない人みたいじゃないか」というわたしの猛抗議(?)の末、このような肩書きになった次第。

 

 今回の出演は事前に塾生や塾生保護者には告知していなかった。その理由のひとつは子ども向けのバラエティ番組ではないということ。もうひとつは生放送ではないため、どのように編集されて放映されるかが皆目分からなかったからだ。


 放映時間帯は授業中だったため、後日録画してあった番組を観た。

 編集の「妙」に唸らされた。ダラダラと話してしまったところを上手に「切り貼り」し、理路整然とまとめてくださっている。さすがプロの仕事だなあといたく感心したのだ。

 この番組を観た知人からは、「思っていたよりマトモに話していた」「いつもよりなんだかおとなしかった」という感想を頂戴した。いままでテレビには何度か出たことはあるが、会社での撮影や密着取材、あるいはロケ先での撮影などであり、スタジオ収録は今回が初体験。それゆえ、知らず知らずのうちに硬くなっていたのかもしれない。
 

 ある種、社会科見学の心持ちで参加したのだが、存外に収録現場は和やかな雰囲気であり、大変いい経験をさせてもらったと感謝している。

 

 さて、先ほど「切り貼り」という表現を用いたが、これは諸刃の剣である。
 

 いまから十年以上前のこと。某民放の情報番組でわたしの密着取材がおこなわれた。そこで「切り貼り」による手痛い経験をしたことがある。

 当時は大手進学塾に勤めていて、わたしが責任者を務める学校別クラスの授業のみならず、入試当日や合格発表にいたるまで密着取材を受けた。

 そのテレビ局のディレクターから散々聞かれたのが「難関校に一定数の合格者を輩出すると、どのくらいの報酬がもらえるのか」という点だった。上層部からはその点については答えないほうがよいと指示を受けていたし、わたし自身、子どもたちが全力で挑む入試に携わる中で「金」の話などしてはならないと感じていた。なので、その問いには一切答えなかった。

 密着取材を受けていたある日。ディレクターから「一杯やりましょう。念のためカメラを回しますね」と言われ、そのまま居酒屋へ行った。

 その彼から「ねえ、矢野さん、担当クラスの子どもたちが難関校に多数合格したらいくら貰えるんですか?」とまたも尋ねられた。

 わたしは「それは答えられないって言ったでしょ。ノーコメントです」と回答。

 すると彼は「車は買えますか?」となおも聞く。

 わたしは冗談めかして「車? 買えますよ。中古車なら12万円から手に入るでしょ」と応じた。

 

 もうお分かりだろう。

 実際の放映では次のように流れたのだ。(うろ覚えなので多少異なる点があるかもしれない)

 

(ナレーションの声)

「……塾講師は生徒が合格すると多くの報酬を手にできるという」

(わたし)

「車? 買えますよ」(ここで切られる)

 

 全体としては好意的に放映してくれ、かなりの反響があった番組だったのだが、この点については大変に残念であった。知人からも「あの『車発言』はいただけない」と言われる始末……。

 

 ブログを書いているうちにそんな苦い思い出が蘇ってきたのであった。

 

(追伸)

 講談社・現代ビジネスにて新刊の紹介を掲載してくださっています。ぜひお読みになってください。

 →「LINEで子どもがバカになる!?受験専門塾のトップが見た『日本語崩壊の現場』

posted by 2016.05.03 Tuesday | comments(0) | - | permalink
矢野耕平『LINEで子どもがバカになる 「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)
JUGEMテーマ:読書

 小学生の読書感想文の添削を依頼され、その内容をチェックすることがたまにある。
 ここ最近、小学生の書く「作文の質」が変わってきたように感じる。文章自体は比較的流麗に仕上がっているのだが、違和感を抱いてしまう出来なのだ。
 いや、これは小学生に限ったことではない。職業柄、就職活動をしている学生からエントリーシートを読んでほしいとお願いされたことが何度もあるが、先述した小学生の読書感想文と同種の違和感を抱いてしまう。
 
 両者に共通しているのは、執筆した当人の「本音」が全く読み取れないという点である。
 繰り返すが、文章自体に大きな瑕疵があるわけではない。
 端的に申し上げると、どこからか「コピペ」してきたような文章なのである。一般論がダラダラと続いていて、それに対して当人がどのような意見、感想を持ったのかが皆目分からないのだ。
 
 最近の子どもたちは自身の「本音」をひた隠しにしているように感じられる。
 いや、ひた隠しにしているというよりも、「本音」を開陳することを恐れているといってもいい。
 
 わたしは子どもたちを取り巻く環境の変化が子どもたちをそのようにさせているのだろうと睨んだ。
 
 真っ先に思い浮かんだのが、LINEをはじめとしたSNSの隆盛。
 LINE漬けになっている中高生に友人たちとのやり取りの内容について尋ねていると、複数の子どもたちからこんな声が聞かれた。
「たとえば、相手が『このぬいぐるみ、可愛くない?』なんて画像を付けて送ってきたとき、わたしにとってはちっとも可愛いようには思えない場合、その場をやり過ごすために笑顔のスタンプを送り返すんです。そういうふうに、相手を否定してしまいそうなとき、スタンプの力をつい借りちゃいます」
 
 キツイことばを投げかけることで、相手から嫌われたくない。
 付和雷同をよしとしないことで、周囲から空気の読めない人間だと思われたくない。
 
 子どもたちが本音を言わなくなったのは、こんな自己承認欲求の裏返しである。
 
 さて、こんなわたしの思いが動機になり、一冊の本が完成した。
 それが『LINEで子どもがバカになる 「日本語」大崩壊』(講談社+α新書)である。
 一応、刊行日は4月20日となっているが、書店には本日もしくは明日くらいに並ぶのではないかと思う。
 
 本書は中学受験で長年国語の教鞭を執ってきた経験に基づき、昨今の子どもたちを取り巻く環境変化が彼ら彼女たちの日本語運用能力にどのような影響を与えているのかを論じたもの。
 タイトルに「LINE」とあるが、一読すればお分かりになると思うが、「LINE」はあくまでも一例として登場している。
 子どもたちの日本語に不安のある方はぜひ読んでほしいと願っている。
 
 
 各章紹介●『LINEで子どもがバカになる 「日本語」大崩壊』

 まえがき
 第1章 便利さと引き換えに失ったもの
 第2章 「敬語」が使えない
 第3章 「比喩」が理解できない
 第4章 「季節感」が分からない
 第5章 それなのに「英語」ですか?
   第6章 「日本語力」を取り戻すために
 あとがきに代えて

 
LINEで子どもがバカになる 「日本語」大崩壊 (講談社+α新書) LINEで子どもがバカになる 「日本語」大崩壊 (講談社+α新書)
矢野 耕平

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posted by 2016.04.21 Thursday | comments(0) | - | permalink
ブログを再開(?)します
JUGEMテーマ:中学受験

 
 ご無沙汰しています。

 中学入試期、ならびに新年度開講の慌ただしさ、また、新刊の執筆作業を同時進行していたため、なかなかブログが書けませんでした。

 不定期ではありますが、そろそろ再開したいと思います。420日に新刊が発売されることもありますし(結局、宣伝かい!)

 

 さて、2016年度入試が終わって早2ヶ月超、新中学校1年生の卒塾生たちが、制服姿でスタジオキャンパスまで顔を出してくれる時期となりました。

 彼ら彼女たちは始まったばかりの中学校生活が嬉しくてしかたがない様子。夢いっぱいの姿は、わたしのような「オジサン」にとっては眩しい限り。
 

 もちろん、順風満帆に中高生活を送れる人などほとんどいないでしょう。

 友人との摩擦に悩んだり、勉強が嫌になってしまったり……さまざまな悩みや葛藤を経験するはずです。

 そんな折にスタジオキャンパスを思い出して、ふらりと立ち寄ってほしいと考えています。

 

 2016年度入試はスタジオキャンパスの第9期生48名が全員私立中学校に無事合格、進学しました。

 そして、いま2017年度入試に向けて第10期生が受験生となり、日々学習に打ちこんでいます。


 誰一人として同じ子はいません。

 ひとり一人にドラマがあります。

 わたしたちスタジオキャンパスは「生徒ひとり一人が主役」になれる環境を整えている少人数定員制の小さな中学受験専門塾です。

 全員が「中学受験をしてよかった」「希望の学校に進学できて嬉しい」と感じてもらえるよう、わたしたちは気持ちを新たに今年度も全力で指導をしてまいります。

 

(追伸)

 昨秋刊行した拙著『女子御三家 桜蔭・女子学院・雙葉の秘密』(文春新書)が、発売されたばかりの『サンデー毎日』(2016424日増大号)の「SUNDAY LIBRARY」にて紹介されています。この本は女子校教育の魅力がぎゅっと詰まっていると自負しています。ぜひお読みになってください。

 

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posted by 2016.04.14 Thursday | comments(0) | - | permalink
中学受験 親子の坂道
JUGEMテーマ:中学受験

 今朝は文京区にある私立男子中学校の入試応援。
 受験生集合時間の30分前には4人の塾生と会えたので、そそくさと会場をあとにした。

 駅に向かう下り坂。
 前方からこの男子中学校の受験生と思しき一組の父子が坂をゆっくりとのぼってくる。

 父親が何やら息子に話しかけている。
「昔、この通りに美味しいパン屋があったんだぜ。まだあんのかなあ」

 その口調から普段は息子と話し慣れていないことが伝わってくる。それでも、緊張をほぐそうとしているのだろう、父親はなおもことばを懸命に継いでいる。

 男の子はそんな父親に対してくすぐったいような笑顔をみせる。

 何かがこみ上げてきた。
 危ない、危ない…。

 涙腺が緩くなったのは、入試時期独特の雰囲気に呑まれているからか、ただ歳をとっただけなのか…。
 あるいは、もうじきお前がその立場になるんだぞ、と言われている気がしたからかもしれない。

 中学入試2日目。
 がんばれ、受験生。そして、親たち。
posted by 2016.02.02 Tuesday | comments(0) | - | permalink
中学入試・面接対策 その4
JUGEMテーマ:中学受験

 これまで3回にわたって「面接」の注意点について説明しました。それぞれのポイントに留意することで面接練習の一助になれば嬉しいです。
 さて、学校により面接形態は様々です。子どものみが面接対象になっている学校は概して面接軽視のところが多いように感じられます。しかし、親の面接、あるいは、親子面接が実施される学校は面接を重視しているところが多いと推察できます。

 それでは、「親子面接」の留意点についてお話します。 
 学校側は何を診たくて親子面接をおこなうのでしょうか。極言すれば、「家庭内のコミュニケーションがしっかり図れているかどうか」を判断したいためです。そして、中学受験自体が親の受験でなく、子どもの受験になっているのかどうかを見極める手段であるとも言えるでしょう。
 典型的なのが、慶應義塾中等部の面接です。ここの学校の面接では家庭内のコミュニケーションについての質問が多く投げかけられるのです。また、同時に子どもにどれだけの自主性が備わっているのかをも看破しようとしています。
 たとえば、過去にこんな面接の問答がおこなわれました。
「(わざと特定の人物に目を向けないで)家庭の中でどんなお手伝いをしていますか?」
 焦った母親は、
「はい。子どもには一週間に一度は料理の手伝いをるやらせています。」
と答えました。
 しかし、これではアウトなのです。
 面接官は、質問を向けられている対象が曖昧模糊としている場合、子ども自身が回答してくれることを期待しているのです。
 親子面接が課される学校を受験される親は、「あくまでも受験の主体は子どもである」という意識を持って臨むべきでしょう。
posted by 2016.01.14 Thursday | comments(0) | - | permalink
中学入試・面接対策 その3
JUGEMテーマ:中学受験

 今回は中学入試の面接で質問から3つをチョイスして、それぞれの回答例及び気をつけるべきポイントを紹介します。

*自宅から学校までの通学路を教えてください。
(例.自宅最寄りの「自由が丘駅」から「半蔵門駅」が最寄りの学校へ行く場合)
《悪い回答例》
「自由が丘駅から電車で渋谷まで行きます。乗り換えて半蔵門駅まで行きます」
《良い回答例》
「はい。自宅から最寄りの自由が丘駅まで徒歩5分です。そこから東急東横線で渋谷駅まで約12分かかります。渋谷駅から東京メトロ半蔵門線に乗り換えて半蔵門駅まで約8分です。半蔵門駅から○○中学校まで徒歩約3分です。乗り換え時間を含めると、自宅から学校までの所要時間は約35分です。」
⇒なるべく具体的に回答できるかがポイントです。以前、学校の先生からこんな話を聞かされました。「通学路を聞く理由は、その子どもが親に依存していないかどうかを試すため。親に依存しきってしまっている子どもはどこへ行くにも親に『連れられて』いるだけ。そうなってしまうと、駅名や路線名など容易に答えることはできないはず。」

*本校の志望理由を教えてください。
《悪い回答例 その1》
「今の人と同じです。」
⇒グループ面接の場合、前の人が回答した内容と自分が言わんとしたことがかぶってしまった際、ついつい口にしてしまいがちなセリフです。グループ面接で気をつけるべき点は付和雷同にならないことです。たとえ、前の人と回答内容が重なってしまったとしても堂々と答えることが必要です。
《悪い回答例 その2》
「文化祭を見て感動したからです。」
⇒あまりにも大雑把ですね。文化祭を見て「何」に感動したのかをちゃんと説明しなければいけません。
《良い回答例》
「はい。小学校5年生の秋に文化祭を見て感動したからです。特に鉄道研究部が東京メトロ渋谷駅の内部構造を細かに復元した模型に目が釘付けになりました。ぼくは小さな頃から鉄道に興味があり、この模型を見てぜひ自分も作ってみたいと感じました。これがぼくの志望理由です。」
⇒面接では質問に対し、『質問に対する簡潔な回答』⇒『具体例』⇒『質問内容の繰り返し』の構成を意識すると回答しやすくなります。試験官が求めているのは優等生的な回答でなく(たとえば、校風に共感した…など)、その子どものオリジナリティです。この回答例の場合、文化祭を見て感動した様子、理由が具体的に説明できていて、この子どもの個性がしっかり反映されていますね。

*尊敬する人はだれですか。また、その理由を教えてください。
《悪い回答例》
「徳川家康です。」
⇒徳川家康は確かに大人物には違いないでしょう。しかし、この回答は面接官からの突っ込みどころ満載です。仮に面接官が社会担当だった場合、知識の浅薄さが露呈する危険もあります。
《良い回答例》
「はい。私は母を尊敬しています。なぜなら、わたしは中学受験勉強のために3年間塾に通っていたのですが、塾に通う日には一日も欠かさず手作りのお弁当を用意してくれたからです。このような母の支えがとても嬉しかったです。だから、私も将来は母のように子どもをしっかり支えられる人間になりたいと考えています。」
⇒このように身近な人物を取り上げたほうが話を膨らませやすいはずです。上の「徳川家康」とは異なり、これなら面接官から更に突っ込まれる危険性はありませんね。立派なことを答えなければと「背伸び」をしないことが大切です。

 次回のブログでは一部の中学校でおこなわれている「親子面接」のポイントを説明します。お楽しみに。
posted by 2016.01.13 Wednesday | comments(0) | - | permalink
中学入試・面接対策 その2
JUGEMテーマ:中学受験
 
 新年明けましておめでとうございます。
 繁忙期…ということで、更新が滞りがちですが、懲りずにおつきあいください。

 さて、前回「中学入試・面接対策その1」という記事を公開しました。今回はそのつづきです。

 
 面接での子どもの言葉遣いの注意点について説明をしたいと思います。

 中学入試の面接というと、どうしても子どもに正しい「敬語」を使わせねばと力んでしまいがちですが、その必要はありません。中学入試の面接では子どもに「尊敬語」「謙譲語」を使いこなすことは求められていないのです。下手に「敬語」の訓練などすれば、敬語を意識し過ぎるあまり、肝心の回答が支離滅裂なものになってしまう可能性大です。中学入試の面接では、「〜です」「〜ます」の丁寧語を用いれば十分です。但し、一部注意しなければならない言葉遣いを下に列挙します。

1.身内の呼び捨て(謙譲語)
 「お母さん」× → 「母」○
 「お父さん」× → 「父」○
 「おばあちゃん」× → 「祖母」○
 「おじいちゃん」× → 「祖父」○

2.一人称のことば
 男の子 「ぼく」○、「私」△、「俺」×
 女の子 「わたし」○、「あたし」×

3.話し方について
 質問されたら、必ず「はい」と大きな声で返事をしましょう。その上で、質問に対してハキハキと答えることが必要です。気をつけるべきは「回答内容の一文を短くする」ことです。「〜で、〜で、〜で、〜です。」などと子どもによってはダラダラ話してしまう癖がついているもの。子どもには簡潔に回答させる練習をさせたいものですね。


 お時間があれば、以下の質問を子どもに答えさせてみてください。
*自宅から学校までの通学路を教えてください。
*本校の志望理由を教えてください。
*尊敬する人はだれですか。また、その理由を教えてください。

 上記の質問の回答例、気をつけるべきポイントは次回のブログで公開します。お楽しみに。


 
posted by 2016.01.09 Saturday | comments(0) | - | permalink
中学入試・面接対策 その1
JUGEMテーマ:中学受験

 

 中学受験生の皆さんにとっては東京・神奈川県の国公立・私立中学入試本番まで
50日をきりました。いや、埼玉県・千葉県・地方校首都圏入試を考えると、3週間ほどで入試本番を迎える受験生も多いことでしょう。体調に留意しつつ総仕上げに励んでほしいと思います。

 

 さて、今回のブログは中学入試における面接の対策がテーマです。(なかなか時間が取れず、例によって過去のブログ記事の使い回しです…ご海容ください)

 

 近年は減少傾向にあるものの、中学校の入試では面接を課す学校が多くあります。面接も願書同様、合否には一切関係ないと明言したいところですが、そうとも言い切れません。

 たとえば、面接の課す学校の試験の合格得点ラインが4科合計400点中255点だと仮定しましょう。その場合、255点以上は合格、254点以下は不合格となるはずです。しかし、合格ライン周辺には数多くの受験生がひしめいているもの。たとえば255点に30名もの受験生が存在していて、なおかつ、そこから10名の合格者をセレクトしなければならない場合(学校側は合格者を何名ぐらいにするか予め決めているのです)、何が決め手になるのでしょう。そう、それが面接評価なのです。無論、面接はあくまでも形式的に実施しているに過ぎず、合否に全く影響のない学校も多くありますが。

 

 そして、もうひとつ面接対策に取り組まなければならない理由があります。それは、面接の手応えが悪かった場合、翌日の入試に悪影響を与えてしまうことが多く、逆に、面接の感触が良かった場合、翌日の入試に好影響を与えることが多いからです。

 2月1日にA中学校という面接を課す入試に臨んだとしましょう。ほぼ全ての学校が4科目の試験を終えたあとに面接をおこなうはずです。子どもは各科目の試験問題より、より「最近おこなわれた」面接のほうを記憶しているもの。事実、面接を課す学校の入試を終えた子どもに試験の感触を尋ねると、「面接ではね…」と口にする子どもが多いのです(もちろん、こちらは科目の出来不出来が気になっているのですが)。 これをもってしても、面接の出来不出来がその日の子どものモチベーションを決定づけることがわかりますね。たとえ、各科目の試験結果に自信があっても、面接で失敗してしまえば、それだけで塞ぎこんでしまう子どもは多いのです。そうなれば、翌日の入試に差し支えてしまいます。前日の入試の感触の悪さを引きずったまま入試に臨んでも本来の力を発揮できるはずはありません。

 連日の入試で張り詰めている子どもたち。大切なのはその日の入試については完全にリセットして、新たな気持ちで翌日の入試に備えることです。そうなるためにも、事前の面接対策はしっかりおこないたいものです。

 

 それではまず、子どもたちが中学入試における面接に臨む姿勢について説明します。

 

 そもそも、なぜ中学入試で面接をおこなうのでしょうか。それは、その子どもが学校で問題なくやっていけるかどうかを見極めるためです。裏返せば、面接はその子どもの長所を積極的に評価する場でなく、深刻な問題がないかどうかを炙り出すためにおこなわれるのです。つまるところ、面接とはかくもネガティブな側面を持つのです。

 実際に複数の中学校の先生方に「面接による合否」について尋ねたところ、「面接で合格することはないが、面接で不合格になることもある」と異口同音におっしゃいます。学校名こそ出しませんが、都内の某難関中学校では「面接で不合格になる子どもが毎年存在する」そうです。聞けば、「自校に対して否定的な見解を持って入試に臨んでいて、投げやりな態度を見せたから」「こちらの質問に対して、何も答えずただただ俯いていたから」といったものです。つまり、常識の範囲内であれば、面接で不合格になることはまずないと断言してよいでしょう。但し、先の前者の例は極めて稀なケースであるように感じられますが、後者のケースに該当してしまう恐れのある子どもは案外多いのではないでしょうか。

 

 そうならないために、まずは面接に臨む姿勢について説明します。多くの「中学入試面接指南書」が刊行されていますが、細かな注意点が多すぎるように思います(面接だけで一冊の本を完成させるためにはどうしても細かなことを書かざるをえないのでしょうが…)。私から子どもたちに注意してほしいポイントは次の通り。

 

1.背筋を伸ばして、堂々としているようにふるまう。

2.大きな声で返事や質問の回答をする。

3.相手(試験官)の目を見て話す。

 

 これだけです。この3点を守ることができれば十分です。たとえ好印象を与えることはできなくとも、悪い印象は抱かれないはずです。「ええ!? でも、面接で試験官に良い印象を持ってほしいのですが…」という親の叫びが聞こえそうですね。もう一度繰り返します。面接とはネガティブな側面を持つものなのです。好印象を抱いてもらうための訓練をしている時間があったら、苦手科目の学習に専心したほうがよっぽど志望校の合格に近づけるはずです。

 1についてですが、「背筋を伸ばして堂々とふるまう」なんて子どもが生意気に見られないか心配される方もいらっしゃるでしょう。しかし、考えてみてください。面接の場で緊張しない子どもはほとんどいないはず。「背筋を伸ばして堂々としている」つもりでも、実はいたって「標準的な姿勢」になっているもの。それでいいのです。逆に「いつも通りの姿勢」を心掛けさせると、緊張からか面接の場でフニャフニャと萎れてしまう子どもが多いのです。ですから、子どもに襲い掛かる「緊張感」をも計算に入れて、あえて大袈裟な指示を出すことも必要なのです。

 2に関して。こちらも1と同じです。「大きな声を出しているつもり」でも、実はいたって普通の大きさの声だったりするのです。

 3の項目ですが、不得手にする子どもが多いでしょう。試験官の目を見てにこやかに話せるのが一番良いのですが、どうしても見知らぬ大人と目を合わせられない、あるいは、目を合わせることによってガチガチに硬くなってしまう子どもには「目を見るのでなく、ネクタイの結び目(にあたる部分)を見ながら話すこと。そうすれば失礼な態度には見えないはず」とアドバイスします。

 今回はこれくらいで。

 次回は面接でのことばづかいについて説明します。お楽しみに。

posted by 2015.12.17 Thursday | comments(0) | - | permalink
保護者のための中学入試願書作成講座
JUGEMテーマ:中学受験

 最近は膨大な仕事量に追い詰められていて、なかなかブログを更新することができず…。
 楽しみにしてくださっている皆様(いるんかいな?)、申し訳ありません。

 11月も半ばとなったこの時期、願書の準備などを進める方も多いと思います。
 以前のブログにて公開した記事を再掲します。手抜きですいません。

 最初に断っておきますが、願書の記入内容の出来不出来が子どもの合否に関係することはありません。それでも細心の注意を払って願書の作成に力を入れてほしいと思うのです。その理由はただひとつ。子どもの入試結果が思わしくなかったときに、保護者が「ああ、あのとき、私が書いた願書の内容が悪かったからだわ」などと塞ぎ込まないため。とりわけ真面目なお母さんほどそう思い詰めてしまいがちです。しかし、そのそぶりが入試後の子ども、いやご家庭に悪影響を与えてしまうこともあるのです。ここでは詳しくは書きませんが、要するに「自身の力量不足を認めたくない」子どもにとって責任転嫁できる(つけ入ることのできる)格好の材料になってしまいかねないということです。
願書を練りに練って作成していただき、「親がすべきことはしっかりやった」と晴れ晴れとした気持ちで子どもを入試に送り出してほしいと思います。

 前置きが長くなってしまいましたが、それでは「保護者のための中学入試願書作成講座」をはじめましょう。

 今回は「志望理由」に絞って簡単にポイントを説明します。かなりの長文ですが、ご海容ください。

 まずは、下の「志望理由作成例」を見てみましょう。

 本校の志望理由

 拝啓
 季冬の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。この度は愚息が本校の入試にてお世話になります。

 本校に憧れたのは、小学校4年生の秋です。文化祭にお邪魔させていただき、愚息に多くの展示物を見せてあげました。その中で、生徒たちの書道の展示を拝見いたしました。そのダイナミックな筆使いに学校の校風「自由闊達、のびやかに」が表れており、ぜひこんな学校で過ごさせてあげたいと思いました。今の愚息を見ていると、性格的に臆病であり、なかなか前向きに物事に向かうことはありません。そんな愚息の性格をこういう環境で修整したいと思った次第です。
 あと、生徒たちの登下校を観察したことがあり、その表情が生き生きとしていたことも印象に残り、その際に大きな声で先生方や事務スタッフの皆さんにごあいさつなさっていた姿も印象に残っています。
 こういう理由で志望します。
 敬具


 どうでしょう? かなりおかしな文章に感じられませんか?
 おかしいと思われるところをチェックしてみてください。

 それでは、前掲した「志望理由作成例」の訂正箇所について解説しましょう。

『拝啓 季冬の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。この度は愚息が本校の入試にてお世話になります。』
⇒まず、お手紙ではないのですから「拝啓〜時候の挨拶」は不要です。「愚息」という表現も願書では使用すべきではありません。この場合は「息子」でよいでしょう。願書を提出する学校は「本校」でなく「貴校」(もしくは御校など)とすべきです。「入試にてお世話になります」も願書を提出した時点で暗黙知の事柄なのです。これも削除しましょう。

『本校に憧れたのは、小学校4年生の秋です。文化祭にお邪魔させていただき、愚息に多くの展示物を見せてあげました。』
⇒「本校」を「貴校」に訂正しましょう。また、「憧れた」のは誰なのかが分かりませんね。主語の欠落に気をつけましょう。「お邪魔」という否定的表現は用いるべきではありません。また、「〜させていただき」は文法上誤りです。この場合、「文化祭にまいり」と端的に記せば事は済みます。そして、「〜を見せてあげる」の「あげる」は尊敬語であり、子どもに対して用いないように気をつけましょう。この場合、「あげる」ではなく「やる」という表現を使用すべきです。

『その中で、生徒たちの書道の展示を拝見いたしました。』
⇒「生徒たち」ではなく、「在校生たち」に直しましょう。因みに、「生徒」という表現に嫌悪感を抱く年輩の方は少なからずいらっしゃいます。次に「拝見いたしました」は正しいように思えますが、これも間違い。「拝見する」(謙譲語)+「いたす」(謙譲語)で「二重謙譲」になってしまいます。「拝見しました」でよいでしょう。この二重謙譲(或いは二重尊敬)は「引っかけ問題」として中学入試でも出題されます。最後にこの文章でも「主語」が省略されてしまっています。誰が「拝見した」のか明確にすべきです。

『そのダイナミックな筆使いに学校の校風「自由闊達、のびやかに」が表れており、ぜひこんな学校で過ごさせてあげたいと思いました。』
⇒まず、「学校」「こんな学校」をともに「貴校」に訂正しましょう。また、漢字のミスを見逃せません。「筆使い」ではなく「筆遣い」、「表れて」ではなく「現れて」(はっきりと目に見える形をとっている場合、「現」という漢字を用います)です。このような同訓異字、あるいは同音異義語は大人でも気をつけないとミスしてしまうことが多いのです。次に「過ごさせてあげたい」は変ですね。また「誰に」過ごしてほしいのかも書かれていません。この場合、「息子に学校生活を送ってほしい」でいいのではないでしょうか。この文章の末尾に「〜思いました。」とありますが、願書の中で「思う」というきっぱりと断定しない表現は避けましょう。「〜です/〜ます」、あるいは、「考えます」を「存じます」という謙譲表現に変えるべきです。

『今の愚息を見ていると、性格的に臆病であり、なかなか前向きに物事に向かうことはありません。』
⇒「愚息」ではなく「息子」でしたね。あと、子どものマイナス面を強調しすぎているように感じます。子どものマイナス面はさらりと柔らかい表現+希望の持てる表現に変えましょう。たとえば「息子は周りに気を遣いすぎるきらいがあり、積極的的に行動しようという意欲はあるものの、まだまだ自分を出せないところがあります」など。そして、「前向きに〜向かう」はおかしいですね。ある意味「腹痛が痛い」と同じ類の誤記といえます。

『そんな愚息の性格をこういう環境で修整したいと思った次第です。』

⇒「愚息」を「息子」に直しましょう。また、「こういう環境」とありますが、指示語の多用、とりわけ指示範囲を相手に考えさせるものを用いるのはやめたほうがよいでしょう。言い換えれば、読解問題の題材として好適なものになってしまうような「指示語」の使用は避けるべきです。「修整」は「修正」でしょうが、この表現はあまり人間の性格に対して用いる表現ではありませんね。「思った」の使用もやめましょう。

『あと、生徒たちの登下校を観察したことがあり、その表情が生き生きとしていたことも印象に残り、その際に大きな声で先生方や事務スタッフの皆さんにごあいさつなさっていた姿も印象に残っています。』
⇒「あと」ではなく、「さらに」といった添加接続詞を用いたほうがよいでしょう。前回触れたように「生徒たち」は「在校生たち」ですね。また、「登下校を観察」とありますが、厳密には「登下校の様子を観察」が正しい表記です。なお、「観察」ということばはどちらかといえば物事や動植物に使用する場合が多いため、ここは「拝見して」などに訂正してはいかがでしょうか。また、「印象に残る」というフレーズが二度登場します。これをひとつにまとめる必要があります。さらに、「先生方や事務スタッフ」とありますが、「スタッフ」という表現は違和感がありますね。ここは「教職員の皆様」とまとめておきましょう。そして、「ごあいさつなさって」とありますが、前回のブログで説明した「二重尊敬」になってしまっています。しかも「在校生たち」に対して「なさる」という尊敬語を用いるのもおかしいですね。

『こういう理由で志望します。 敬具』
⇒上述したように「こういう理由」の指し示す範囲が分かりづらいため、この部分はカットしましょう。もちろん、「拝啓」の結語である「敬具」も不要です。

 この作成例は、結論を最後の部分に持ってくるいわゆる「尾括型」ですが、志望理由を書き際は「頭括型」、つまり、志望についての直接的な理由は文章の最初に持ってきたほうが簡潔な文章が書きやすくなるはずです。


 それでは、志望理由作成例から手直しした「志望理由模範作成例」は次の通りです。

 本校の志望理由
 貴校を志望した理由、それは貴校の校風である「自由闊達、のびやかに」が息子の成長を後押ししてくれるものと期待したからです。
息子が貴校に憧れたのは小学校4年生の秋です。親子共々貴校の文化祭にまいり、そこで息子は在校生たちの書道の展示物を拝見し、いたく感銘を受けたようです。親もそのダイナミックな筆遣いに惹きつけられ、そこに貴校の校風の現れを感じた次第です。そして、息子が貴校で6年間の学校生活を送ることを心より願うようになったのです。
また、以前に貴校の在校生たちが登下校する様子を拝見したことがあり、在校生たちが自ら進んで教職員の皆様に挨拶している姿が印象的でした。
 息子は周りに気を遣いすぎるきらいがあり、積極的に行動しようという意欲はあるものの、まだまだ自分を出せないところがあるように感じています。貴校の在校生たちが登下校の際に見せた明るさとたくましさは、親が息子に希求する姿であると感じ入りました。息子が貴校での学校生活を悠々と謳歌できることが親の切望するところです。


 どうでしょうか? 頭括型でまとめてみました。これはあくまでも一例であり、ほかにもまだまだ気をつける点があるのですが、皆さんの願書作成の一助になれば幸いです。願書作成にご不安な方は、恥ずかしがらずに父親や塾の講師にチェックを依頼するとよいでしょう。<br>

 また、面接が課される学校の場合、作成した願書は必ずコピーをとっておきましょう。多くの学校は、その願書の内容をもとに面接をおこなうからです。

 いやあ、長かったですね。
 「保護者のための願書作成講座」はこれにて終了です。
 いかがでしたか?
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posted by 2015.11.18 Wednesday | comments(0) | - | permalink